脱毛の治療薬はたくさんありますが、その一つに「プロペシア」という薬があります。
この薬は、内服薬ですので、風邪薬のように内服して治療ができるため簡単です。
元々は、前立腺肥大や前立ガンの治療薬として使われていましたが、育毛の効果があると認められ脱毛の治療薬となりました。
効果について簡単に書くと、「脱毛を予防して、髪の毛を強くする」ということですが、ではなぜAGAに効くのでしょうか。
毛髪は「成長期」「退行期」「休止期」というサイクルを繰り返しています。

AGA:男性型脱毛は、この中のうち「成長期」が短くなる代わりに「休止期」が長くなるという性質があります。
なぜこのように「成長期」が短くなってしまうのかというと、男性ホルモンと関係があります。
ジヒドロテストロンという男性ホルモンの濃度が濃くなると、髪の毛の成長期が正常の1/6程度と短くなってしまうため、いわゆる薄毛の状態になっていきます。

では、なぜジヒドロテストロンが増えるのかというと、根本にあるのは「5αー還元酵素」が邪魔をするからです。
通常であれば、男性ホルモンであるテストステロンが髪の毛がしっかりと生えてくるように作用するのですが、5αー還元酵素が邪魔をすることによりジヒドロテストロンが高濃度になってしまいます。
これにより、だんだんと髪の毛が薄く細くなっていき、最終的には生えてこなくなってしまいます。
なぜかというと、ジヒドロテストロンの作用により、通常は3年ほどかけて成長する毛髪の「成長期」が半年ほどに短くなってしまうからなのです。
しかし、ジヒドロテストロンが絶対的に悪者というわけではありません。

ジヒドロテストロンは、体を作るのに必要なホルモンですので、なければ良いというわけではなく、適度に必要なホルモンだからです。
プロペシアを内服することにより、このジヒドロテストロンの産生自体が抑制されていきます。
つまり「成長期」「退行期」「休止期」を繰り返す毛周期が正常に戻っていくという作用が期待できます。

プロペシアを内服することで、短くなっていた「成長期」が通常通り長く回復していくため、髪の毛が長く太く改善されていくというのがこのお薬の作用機序です。
1年間内服することにより、98%の確率でAGAの進行を防止することが確認されているお薬です。
このように、ジヒドロテストロンという男性ホルモンに作用するのが機序であるため、同じ脱毛症でも、円形脱毛症には効果を期待できません。
これは、円形脱毛症の原因がAGAの原因とは異なるためです。

さらに、プロペシアには「フィナステリド」という物質を含有しています。
「フィナステリド」は5αー還元酵素を阻害する働きを持っています。
この5αー還元酵素を阻害することで、ジヒドロテストロンを抑制する機能もあります。
これらの作用により、プロペシアはAGAに効果的といえます。

また、内服薬といっても1日1回の内服でよく、服用する時間帯も決まっていません。
仕事などで忙しい方は、毎日おおよそ同じ時間に飲めるように、服用時間を工夫すれば良いのです。
朝起きたら服用すると決めてもいいし、夜寝る前に寝ると決めてもいいので飲み忘れない服用時間を自分の中で決めて起きましょう。

また、プロペシアの効果をしっかりと感じられるのは服用を開始してから6ヶ月後程だと言われています。
効果が感じられるまでの期間には個人差がありますので、必ずしも6ヶ月で効果を感じられるとは限りません。
最初は初期脱毛の症状が出る場合もある為心配になるかもしれませんが、効果が感じられるとされている6ヶ月以降までしっかりと根気よく内服していくことが重要です。
皮膚科や内科、AGA専門クリニックなどで処方してくれますので、ぜひAGAの初期段階のうちに一度相談することをお勧めします。